27号
発行:2008年9月

ご縁を頂いて
東海学園理事長 水谷幸正


 縁あって、昨年(平成19年)1月、東海学園(東海学園大学、東海学園高校、東海高校、東海中学校)理事長に就任いたしました。平成7年、東海学園大学の創立業務に、堀田岳成前理事長からご相談を受けながら、少しばかりご協力をするとともに、開学草々から二年間、教授を勤めました。縁あって、とはこのことが主たるものであろうかと存じます。しかし、理事長になってはたと気づいたことは、わたくしの父が旧制東海中学の卒業生だったのです。不思議なご縁だと有難く受けとめております。
 みなさまご承知のように、東海学園女子短期大学は昭和39年創設、平成13年に東海学園大学短期大学部に名称変更されました。約40年の歴史を持っており、卒業生は約25,000余名であります。みなさまはそれぞれに素晴らしい方々であり、多くの立派な先生がたがおられましたが、最も記憶に残っていますのは、創設者である林霊法先生とフィギュアスケートの伊藤みどりさんです。林先生は教育者として、また宗教家として格別に優れた方でした。伊藤みどりさんについては、いまさらここで紹介する必要はありません。しかも佛教精神とくに法然上人の心を心とする大学なのです。このような学園の卒業生であることに誇りと自信をもって堂々と生きぬいて頂きたいと念じております。
 ともあれ、7月初旬から8月中旬まで、今年の猛暑は大変でしたね。老骨のやせ我慢で、なるべく冷房ぬきで頑張りましたが、やはりからだにこたえました。北京オリンピックもぼつぼつ峠を越しつつあります。秋風が吹く頃になれば読書に力が入ることでしょう。
 これからの人生の歩みの中で、お互いにいろいろなことがあろうかと思いますが、良きにつけ悪しきにつけ、本学の卒業生であることを心に据えて、前向きに進んで下さいますよう祈念して筆を擱きます。



インドネシア・植林ツアー ~CO2リカバリーツアー~に参加して
校友会会長 明嵐 文江 8回生


 昨年秋、夫が「来年の2月に会社主催(フィールディングの森)のインドネシア植林ツアーに行くよ。」と、突然言い出しました。
「えっ,どうしてインドネシアなの?植林って何?」と驚きながらも、出発の為の準備を進めていきました。インドネシアの熱帯雨林に行くための、「虫よけスプレー」「日焼け止め」や、植林する為の長靴を買ったりと、普通の海外旅行では考えられない荷物を、仕事をしながら、出発当日の朝までかかって準備をし、出発しました。
 参加者は18名、ほとんどが東京からの参加で、名古屋からは私たち夫婦2人だけでした。シンガポールまで7時間飛行機に乗り、現地で合流。到着日はシンガポールに泊まりました。
 二日目は早朝出発で、インドネシアに飛び、東カリマンタン州バリックパパン市の郊外にある高原を見学しました。その広大な高原(九州と四国を併せた面積)は、本来ならば60mの木々が生い茂っていて、CO2を吸収してくれる熱帯雨林(ジャングル)のはずが、1997年・98年に大規模な森林火災により森が消失した場所だと聞いて驚きました。その傷跡がまだ残っており、自然破壊の怖さを痛感しました。
 その後、オランウータンのための森とワナリセット・オランウータンリハビリセンターを見学しました。
「リハビリセンターでは、森林伐採や焼畑など、人間の活動で親をなくしたり、棲み処をなくしたオランウータンを森に返してあげるために、人間の手によって森で生活するための訓練をしています。しかし、天然の森は年を追うごとに破壊され、リハビリを終えても安全に暮らせる森がないという状況です。そこで1999年にBOS(Borneo Orangutan Survival Foundation)は約3000ヘクタールの用地を確保し、そのエリアにオランウータンの食物となる果物のなる木を植林して森を作り、訓練の終わったオランウータンを住まわせる計画が始まりました。これがBOS amboja Lestariプロジェクトです。天然林のほとんどが無くなってしまった今、リハビリを終えたオランウータンが檻の中でなく、より自然な環境で生息できるようにするために『オランウータンの森づくり』が必要なのです。オランウータンの住める森の再生は、人類の住める地球づくりにつながります」(「  」内はNPOアジア植林友好協会の文章による)その森に入り、オランウータンのための「果実の木」を植えました。また、マレー熊も保護されており、その施設も見学しました。
 二日目の夜はオランウータンの森の中にあるサンジャボロッジに泊まりました。広い森の中にあるロッジで、周りはオランウータンが住んでいる施設があり、夜は、参加者と交流、食事会をしました。
 三日目は、インドネシア国立ムラワルマン大学内の演習林の荒廃地へ行き、大学内のジャングルに入り、参加者全員で100本の木(樹種:メランティー) を植林しました。植林する時の服装は二日目も三日目も、もちろん長袖・長ズボン・長靴・軍手と帽子、そして虫除けスプレー持参でした。かなり暑く、持っていった着替えもびしょびしょになるくらいでした。  この植林のイベントで最もハードだったのは、大学内にある60mの鉄塔に登ることでした。 この60mというのは本来の熱帯雨林の木の高さで、特別に登ることが出来たのですが、これがまた大変。研究のためだけに作られた鉄塔のため作り方がシンプルで、本当に怖い!私は登るしかないので、とにかく登っていきましたが、30代の女性2人は足がふるえてなかなか登れず、励まされながらなんとか登りきりました。
 頂上からの眺めは360度のパノラマが広大で、しかしながら、本来ならば自分が今、立っているこの高さまで樹木が生い茂っていたのかと思うと本来の熱帯雨林の在り様がとてもすばらしく思え、人生観が変わるほど素敵でした。熱帯雨林の木々には年輪がなく、また今までに熱帯雨林についての調査を全くしてこなかった為に、60mまで樹木が伸びるのに何十年、本来の熱帯雨林に戻るのに何百年かかるのか全く分かっていません。その場所に新たな熱帯雨林を作るための植林活動に参加出来たことはとても貴重な経験でした。
 四日目はインドネシアからシンガポールへ飛び、夜は自由行動で私たちは「ナイトサファリー」に行きました。
 五日目は帰りの飛行機の時間までの自由時間があり、ケーブルカーでセントーサ島に渡り、37mの高さのマーライオンに登ったり、アンダーウォーターワールド・シンガポール(海洋水族館)を見学したり、ドルフィン・ラグーンでピンクイルカを見学したり、オーチャードロードの散歩などゆったりとシンガポール観光をしました。
 帰りは東京組が先に帰国し、名古屋組の私たちは2人だけで帰りの飛行機に搭乗、無事に帰国の途に着きました。
 旅行に行くまで、「植林??」と思っていましたが、いざインドネシアに行き、いまある現実と日本では考えも及ばない「熱帯雨林が地球を救う」ということに直にふれ、行動できたり、本来なら入ることの出来ない森や、ロッジに泊まったりと、本当にすごい経験をしました。
このツアーを計画(今回で3回目)されたNECフィールディング環境促進室の方々、現地でのガイドをしていただいたNPOアジア植林友好協会のMさん、そして夫に感謝します。

   インドネシア トリビア
☆地球にも愛を、結婚や離婚の記念に木を植えて温暖化対策、インドネシア☆
インドネシア・ジャワ島のスラゲンで結婚するカップルまたは離婚する夫婦を対象に、植林が義務化されたという。愛情をちょっと地球におすそ分けし地球温暖化対策に貢献しようという試み。

 私たちも少し地球に愛情を!

総会・講演会のお知らせ
総 会①平成18年度~平成19年度 事業報告・決算報告・監査報告
②役員改選
③平成20年度~平成21年度 事業計画(案)・予算(案)
④その他
講演会 奥村ミサヲ先生 東海学園大学 人間健康学部管理栄養学科教授
(元生活環境学科教授)

『健康に生きる』
人生80年といわれる今日、世界一の長寿国を保持する中で、如何に健康に生きるかが日本国民にとって大きな課題となっています。ここに改めて健康の意義を分析し、後半の人生を有意義に送るために、健康に生きる策を一緒に考えてみたいと思います。
日 時平成20年10月18日(土)
受 付:10:30~
総 会:11:00~
講演会:11:30~
食事会:12:30~(フランス料理)
場 所名古屋パルコ西館9階 名古屋クレストンホテル
(名古屋市中区栄3-29-1)
食事会会費 2,000円(当日徴収) 定員 50名(はがき到着順)
申込方法参加希望者ははがきに「参加申し込み希望」と記入し、住所・氏名・電話番号・在学時の学科・コース・回生もしくは卒業年を記入の上、9月25日(木)必着で校友会室宛に送付してください。後日案内状を発送します。
送付先〒468-8514 名古屋市天白区中平二丁目901番地
            東海学園大学内 校友会事務局
恩 師 近 況

 短大時代を思い出すとき、また同窓生との思い出話の中で懐かしく思うのは、当時お世話になった先生方ではないでしょうか。
 今回は短大時代の教職員を代表して2名の方に、短大時代の思い出と近況を語っていただきました。
すでに退職をされ次の現場で活躍している先生もいらっしゃいますが、現在も東海学園大学の教壇で活躍されている先生方も多くいらっしゃいます。ぜひ皆様も、これを機に恩師を訪ねて母校へ遊びに来ませんか。


質問事項:
1.短大の教育に携わられたのは何年から何年までですか。
2.ご担当科目は何でしたか(教員)。所属部署はどちらでしたか(職員)。
3.短大での思い出を教えてください。
4.今、どのようなことをなさっていますか。

魚住 哲彦 東海学園大学学長補佐(大学事務局長)
1. 昭和41年(1966年)から現在まで。
2.  寺院の子弟に育ちながら、それを受け継ぐ意志が固まらず、無責任な進路を考えていました。短大開校3年目を迎えた当時の副学長林霊法先生(学長は椎尾辨匡先生)のお声懸かりで、勤めることになりました。
 林先生の指導のもと、先生の教育に対する情熱と行動を目の当たりにしながら、われわれ職員への愛情と厳しさに触れたことが宗門人としての自覚と学校教育の一端を担う心意気を育てて(成就したわけではありませんが…)いただきました。
 以来40余年、短大から大学へと大きな変遷の中で、多くの部署の仕事を体験しました。
 林先生の『愛と寛容』の教えが、私の言動の中に生かせられれば…と思いつつ、相変わらず未熟なまま馬齢を重ねています。
3.  短大での勤務が私の人生の大半を占めていたことは事実です。
その中でも、常に学生が目の前に存在する仕事が多く、職員でありながら、学生たちと共に行動し、喜びや苦労が分かちあえる機会を与えられたことは、大きな励みでした。
短大から大学へと、この10数年で規模的にも組織的にも大きく拡大しましたが"学生のための大学づくり"が大学運営の基本であることをしっかりと自覚することが大切です。
4.  大学全体の運営管理と企画に携わっています。
 大学の充実と発展に向けての課題は山積していますが、今日の大学の存在は短大教育の歴史と実績の礎があったことを忘れてはなりません。
 私事でいえば、生来のアバウトな性格をもって皆さんにメーワクをかけていますが、「明るい職場づくり」のチームワークとネットワークの確立が、大学職員の大切な使命として捉えているつもりです。
◆短大の思い出      津田 早苗 東海学園大学人文学部人文学科長(元英文学科教授)
 私が短大の英文学科に就職したのは1971 (昭和46) 年、今年(2008年)で短大・四大通算勤続37年になります。まさに東海学園に育てていただき今に至っているのだというのが実感です。
 着任の前年に結婚し名古屋に住むことになった私は、新しい土地での生活と大学教員の仕事をほとんど同時にスタートしました。今振り返ると、当時の私はひとりひとりの学生さんを知る心のゆとりも持てず、なかなか職場になじめない新米教師だったように思います。当時の短大生はとても活発で、授業中の鋭い質問にたじたじとなったこともありました。着任から数年して長女出産間近だった頃のことです。教室で立ったまま授業をしていると一人の学生さんがそっと教壇近くに椅子を持ってきてくれました。活発な反面、やさしい心遣いのある学生たちに見守られ、なんとか教師生活も軌道に乗れたのだと思います。
 先発の国文学科に続いて英文学科でも卒論が始まった頃から教えることがとても楽しくなり、自然と私の生活全体が短大を中心に回りだしました。世はまさに英文学科全盛で、短大が学園の発展に大きく貢献した時代でもありました。現在の四大人文学部と比較すると、私のゼミの希望者が定員の3倍くらいあったことなどまるで夢のような話です。大学院で私は理論言語学を勉強しましたが、この頃から英語を中心とした社会言語学、異文化コミュニケーションに興味を持ち始めました。
 ニュージーランドやカナダの海外研修プログラムにまつわる思い出も色々あります。ウェールズ大学、セントアンドリューズ大学への長期留学にも毎年多くの参加がありました。短大卒業後ウェールズ大学を卒業し留学生センターで仕事をしている卒業生、日本の大学院を修了し人文学部の非常勤講師をしている卒業生など、留学の経験を仕事に生かしている同窓生がいるのもうれしいです。
 その後、私は会話分析・談話分析に興味を持つようになり、四大改組の10年程前にカナダで1年間研究をする機会をいただきました。帰国後、談話分析の英語の本をゼミで一冊全部読み通した時、ゼミのメンバーが、家に帰っても教科書の内容が頭から離れないとうれしい苦情を言ったこともありました。研究室の本棚を見ると、当時のゼミのことを思い出します。  時代の流れから短大への志望者が減少し四大経営学部が発足、続いて平成12年に人文学部が発足し短期大学部の英文学科は募集が停止されました。私は現在人文学部の文化・コミュニケーション系英語コミュニケーションコース関係の科目を担当しています。短大の頃と今の四大では、脚光をあびる分野の推移は明らかです。英文学科に人気があった時代もありましたが、英語や外国文化を学びたいと思う若者は今は昔ほど多くはありません。私は外国語や国際理解の重要性は今も変わらないと思うので、これからもこれらの魅力を時代に合った切り口で伝えたいと思っています。
 (私のホームページもご覧ください:http://www.tokaigakuen-c.ac.jp/~tsudasa/
図書館を利用しましょう
大学では卒業生のために図書館を公開しています。本や新聞、ビデオ、DVDが自由に閲覧できるだけでなく、本については借りることも可能です。学生気分で利用してみませんか。
ご利用の方は、初回時に身分証明書(運転免許証・健康保険証など)を円型校舎2階の図書館カウンターへご提示ください。1年間有効(更新可)の「図書館利用証」が発行されます。三好キャンパスの図書館も利用可能です。
詳しくは東海学園大学図書館のホームページをご覧いただくか、下記までお尋ねください。

          名古屋キャンパス図書館 TEL 052-801-1528(ダイヤルイン)
          三好キャンパス図書館 TEL 0561-36-6755(ダイヤルイン)
講演会のお知らせ
宮田 光先生 東海学園大学人文学部人文学科特任教授(元国文学科教授)講演会
 東海学園大学人文学部特任教授宮田光先生が来年3月にご定年を迎えられます。
先生は昭和43年の東海学園女子短期大学国文学科創設以来、今日まで一貫して本学の教育に力を注いでこられました。そこで、来年3月に、広く卒業生の皆様にもご来聴いただけるような最終講義ともいうべき記念講演会が行われることになりました。
 参加ご希望の方には、日程等詳細が決まり次第、改めてご連絡を差し上げますので、はがきで校友会事務局まで、お申し出ください。

【送付先】
〒468-8514 名古屋市天白区中平二丁目901番地 東海学園大学内 校友会事務局
平成20年度 東海祭

是非この機会に大学へ足を運んでみてください。
テーマ「伝 ~message~」
日 時10月12日(日)10:00~20:00
企 画お笑いライブ:我が家・オードリー
ステージ:Hal×Ken(バンド演奏)・音の紙(オトノノート)(バンド演奏)
その他:巨大ステンドグラス・フリーマーケット・ふわふわバルーン・移動動物園・ビンゴ大会 ほか

★原駅~大学間 無料シャトルバス運行(9:50~20:00)
人事消息(敬称略)
退職(平成20年3月)
今村 友木子人間健康学部講師(元生活環境学科講師)
木村 貴代子人間健康学部講師(元生活環境学科助教授)
村瀬 博之入試広報室
磯部  彰入試広報室
新   裕就職課
望月 美佳人間健康学部助手(元生活環境学科助手)
入 試 関 連
【東海学園大学 学部学科紹介】
  ◆経営学部/経営学科
  ◆人文学部/人文学科
  ◆人文学部/発達教育学科
  ◆人間健康学部/人間健康学科
  ◆人間健康学部/管理栄養学科


【東海学園大学 平成21年度編入学募集概要】
 ◎募集学部学科・入学定員
経営学部/経営学科20名(男女共学)
人文学部/人文学科30名(男女共学)
人間健康学部/人間健康学科30名(男女共学)


 ◎編入学年次
編 入 学 年 次3 年 次


 ◎入試日程 ≪一次募集≫
試験区分選考方法出願期間(必着)試験日合否通知書
発 送 日
試験会場
一般入試①書類審査 ②小論文 ③面接10月20日(月)~
11月 1 日(土)
11月9日(日)11月14日(金)名古屋
キャンパス
社会人入試①書類審査 ②小論文 ③面接10月20日(月)~
11月 1 日(土)
11月9日(日)11月14日(金)名古屋
キャンパス
*一次募集の詳細及び二次募集については、平成21年度、編入学学生募集要項をご覧ください
お願い
 会員の方で多方面に渡り、ご活躍されている方をご存知でしたらお知らせ下さい。今後の会報で紹介させていただきたいと思います。
個人情報の取り扱いについて
 校友会では、収集した会員の個人情報は、名簿の作成・発行や会報発送時の宛先出力など同窓会活動の付帯業務に使用することを目的としており、それ以外には利用しません。
校友会へのお問い合わせ
 校友会へのお問い合わせ、住所変更等、校友会に連絡がありましたら、東海学園大学内の事務局に事務員が常駐しておりませんので、はがきにてお問い合わせください。

【送付先】〒468-8514 名古屋市天白区中平2-901
               東海学園大学内 校友会事務局
メールアドレス:koyukai@tokaigakuen-u.ac.jp