30号
発行:2011年9月

2011年・自分らしく
校友会会長 明嵐文江(第8回生)


 2011年も三分の二が過ぎました。今年は忘れられない年になりそうです。
 3月11日午後2時48分、仕事中にめまいのような長い揺れが続き、それが地震だと気がつくまで数分かかりました。すぐにテレビをつけると津波が町を飲み込んでいる場面がリアルタイムで映し出されていました。テレビを見た時は金縛りにあったように動けず、鳥肌が立ち、これは現実なのか、それとも一体何?と自問自答していました。
 あれから約6カ月、節電が叫ばれ、少なからず協力しながらも、自分自身の生活は地震前とは変わりなく、毎日が過ぎています。
 しかし、東北の人々は、地震・津波のあとの福島第一原発事故によって、私たちの思いもつかない苦しい現実の中で、それでも、復興を目指して頑張っている、といった内容がテレビから流れてきます。同じ日本にいてこんなにも「温度差」がある生活の中、国・政治家は一体何をやっているのかと、憤りを感じます。かといって、何も出来ないでいる自分もまた、同じかなと思ってしまいます。
 ただ、原発事故は遠い東北の事ではなく、原発は日本各地にあるし、何よりも食物への影響や、環境に与える影響は決して他人事ではなく、私たちの生活に直接関わる事なのでこれからも関心をもっていきたいと思います。また、これからの日本を担う若者や子ども達には「安心・安全」を早く、と願うばかりです。
 実家から父が脳梗塞で他の病院に運ばれたと連絡があり、急いで帰省したが、間に合わず、3月29日、89歳で他界しました。
 以前から認知症で入院していて、帰省時に面会に行くと「あれ誰だろう?」という感じで私の顔を見ながらも、話している内に徐々に思い出すらしく、「自分は元気だから早く迎えに来てくれ」と訴えますが、現実は家では看ることが出来ません。夏なら「今暑いから、涼しくなったら迎えにくるよ」、冬なら「暖かくなったら迎えにくるよ」とその場しのぎの言葉をかけると、父は安心して、「気をつけて帰れよ」と言い、すんなりと入院環境を受け入れていました。実は、私が帰った後は、私が来た事もすぐに忘れてしまっていたのです。晩年は私の事も、「子どもの文江」というのは段々解らなくなっていたと思います。それでも会いに行くと「元気だから早く迎えに来てくれ」と必ず言いました。
 約2年入院していましたが、救いだったのは、どちらか言うと「かわいいおじいちゃん」で結構かわいがられていた事、兄夫婦、姪・甥が、時間があれば面会や日常の世話をしてくれていて、決して孤独な入院ではなく、いつも見守られていた事でした。
 私自身、病院の病棟クラークとしていろいろな患者さんに接していく中で、認知症患者への理解や、いざという時の「心構え」を学び、父の死をきちんと受け入れる事ができました。
 兄夫婦から「家族葬」の提案を受け、身内・親族だけで葬儀を行いました。実家へ連れて帰り、友引があったので2日間家にいました。その間、家族で父の思い出話や昔話に花が咲き、ちょっと不謹慎ですが、父もとても楽しく過ごせたのではないでしょうか。また、映画の「おくりびと」よろしく、自宅で家族が見守る中での湯灌・納棺の儀が執り行なわれ、湯灌のあと、家族1人1人が顔を拭いたり、納棺時の旅支度を見守り、子どもや孫たちが思い出の品物や、家族の写真や、先に天国にいるおばあちゃんへの手紙をいれたりと、ゆったりとした時間の中で、通夜・告別式は終わりました。荼毘に付し、収骨を行い、初七日の法会。四十九の法会・納骨。
 すべて終わって思う事、大切な人がいなくなる事への悲しみを和らげる事、大切な人を極楽浄土へ送るために残った家族が出来ること、それが「葬式」なのではないか、と。
 1月に友人が亡くなった時は「友人葬」で、8月に亡くなった友人のご主人は一般の「葬式」でした。残された家族がそれぞれの「想い」で出来る故人への最後のイベントなのだと思います。
 今回、東日本大震災と父の「死」を通して考えさせられたことがあります。
 「死」は自分が生きた証に訪れる最後の「生き方」ではないだろうか。
 突然の震災で亡くなられた方や残された方の悲しみの重さは計り知れないものだと思います。今、災害やストレスなど生きにくい世の中で、がんばっている人、普通の人、病気の人、心の病気の人等、様々な人がいます。大変でもやっぱり生きています。
 今59歳。奇しくも母が他界した年齢が59歳でした。
 どうせ生きていくならやっぱり楽しいほうがいいに決まっています。元気を出して行きましょう。「自分らしく」「自分らしく」


思い出を抱きしめて
秋田 武 先生
(昭和39年~61年、体育・保健教育・保健科教育法担当。教授、教学部副部長)


 3・11は日本人にとって忘れえぬ数字になりました。
 その時、私は書斎で昼寝の真っ最中。激しい揺れにびっくり仰天して身を起こすと、雨あられのごとく積んであった本が降りかかってきました。大変な地震だと直感し、這い出しました。
 その後のテレビに息をのむような光景が陸続と眼前に現れ言葉になりません。しかし、巨大な津波にあらわれた町並みは私の遠い記憶を呼び覚ましました。どこかで見た光景はセピア色の敗戦直後の東京の焼け野原と重なります。あの時は日本中が疲弊し、「貧困の中の災害」と表現すれば3・11は「豊穣の中の災害」とでも表現できるでしょう。被災地と他の地域との落差がより大震災の濃度を高めます。地球規模の支援と声援を受け、日本は立ち上がる。必ず東洋の奇跡になるとまなじりを決する以外ありません。
 さて、自己紹介。東京生まれの東京育ち。準生粋の江戸っ子ながら、「静寂」に憧れ、地方暮らしを渇望。大学卒業後すぐに東海学園に就職。以来二十三年間名古屋暮らし。その後、東京水産大学に転職して十七年。合計四十年間の教員生活を全うしました。その後、東京・新宿の圧倒的「喧噪」の中で、人生の不条理を感じながらカウチポテトしていました。それではと、軸足を福祉の世界に転じ、ヘルパー2級、社会福祉士、精神保健福祉士資格を取得。社会事業大学専門職大学院中退。現在、東京社会福祉士会会長で、現在は、どっぽりと福祉漬けの毎日です。
 東海学園での思い出は、今流のスライドショウで私に迫ります。が、一つひとつ確認するのにエネルギーが必要になり、過去が過去になり、歴史になる瞬間です。最後に、学園のいやさかえと卒業生みなさまのご健勝を心より祈念いたします。


「東海学園新春互礼の集い」に参加して
児玉 成子(国文学科 昭和54年卒)


 昭和54年に短大を卒業して、早32年の歳月が立ちました。2年間国文学を学び読書が趣味ではありますが、就職以来続いている旅行会社の仕事にかまけ、短大を訪れることもありませんでした。しかし、短大で学んだ文学を再度学んでみたいという思いは密かに持ち続けていました。
 そんな折り、担務変更により教育旅行に携わることになり、大学、専門学校担当になりました。何の伝もなかったので母校の東海学園を訪ねることにし、昔の面影が微かに残る事務棟を恐る恐る訪問しました。総務課の方に近藤洋子先生がまだご在職と伺ったとき、不思議なご縁を感じました。早速、洋子先生の研究室を訪ねました。当時の先生方の近況を伺ったり、ゼミ旅行のご依頼をいただいたりで、その日は懐かしさのあまり、新しくなった学舎を一巡して会社に戻りました。
 先生に校友会の講習会や総会のことを教えていただき、交友の続いている同級生、片山みゆき(旧姓鈴木)さんと参加しました。そしてさらに新春互礼会の集いにも参加してみようということになりました。
 当日(1月8日)は学園の同窓会的な「パーティ」気分で出かけた二人でしたが、ウエスティン・ナゴヤキャッスルホテルの会場で、わたし達は正に仰天しました。そこには神田元愛知県知事を始めとして、政界、経済界、仏教界などで活躍される方々がいらっしゃったのです。校友会の明嵐会長も、「すごいでしょ。でも、なかなかできない経験ですよ」と仰ってました。学園の同窓生に、こんなにも有名な方々がみえるとは、あらためて東海学園の長い歴史を感じました。皆、同窓ということもあり肩書き意識などもなく、昔を懐かしんだり和気藹々とした楽しいひとときでした。
 卒業した今も、短大との縁が続いていることにつくづく不思議な思いがいたします。これからもこの「ご縁」を大事にし、学園の行事にも参加していきたいと思います。そして、近い将来同級生たちと先生を囲んで、ゼミの同窓会を開催したいと思いました。


クリスマスリース作り
片山 みゆき(国文学科 昭和54年卒)


 短大を卒業して30年も過ぎた昨年の9月、今も時折連絡しあっている友人から、校友会の総会に出席してみないかと誘われました。今は短大もなくなり、共学となってしまった東海学園大学を見てみたいという興味もあり、一緒に出席することにしました。当日行ってみると、様変わりしたまわりの風景や校舎に時代の流れを感じました。けれど、自分たちの在学中にもおみえになった近藤先生にお会いし、懐かしい教室や図書室の蔵書など見学させていただき、話が盛り上がるとその頃が思い出され、来てよかったとうれしい気持ちになりました。
 クリスマスリース作りは参加の予定ではなかったのだけれど、もう少し学校に居たいなあと思ったことと、置いてあった見本を見て、不器用な自分でもできるかやってみたいなあと思い、参加することにしました。
 材料を配ってもらい、松ぼっくり他いろいろな木の実など眺めているとウキウキしてきました。針金を木の実に通したり、ボンドを塗ったり土台になる布にくっつけたり、苦戦しながら作り上げていきました。自然のものを使うので、同じ種類の材料を使っても出来上がりは、みんなそれぞれで、味のあるものが並んでいました。
 少人数の総会のためか、一方的に話を聞くだけの総会ではなく、校友会の一員として話ができ、講習会も楽しめる和気あいあいとした雰囲気がとっても良かったとおもいます。
 クリスマスリースは、今でも我が家に飾ってあり、時々眺めては結構うまくできているんじゃない?と心の中で得意げに思っています。
 最後に、役員の皆様、準備など大変だったことだと思います。このような機会を設けていただき感謝します。ありがとうございました。


「講演とランチの会」のお知らせ

久しぶりに先生の懐かしい授業(講演)を受講してみませんか?
卒業生の方ならどなたでも参加していただけます。

講 演小嶋 しのぶ先生 『コラーゲンで骨・関節の老化防止を』
(1970年~2005年、食物栄養を中心に教鞭を執られ、2006年退職)
日 時11月12日(土曜日)午前10時30分~11時30分
受 付午前10時から
場 所東海学園大学 栄サテライト会場 (やば珈琲店9階)詳細図参照
住 所名古屋市中区大須4-1-21久屋南KTビル 9F(「蘭の館」の向かい側)
ランチ蘭の館2階 オーキッドルームにてフルコース 12時~13時30分位
特 典蘭の館入場券をプレゼント(ランチ後入場可能)
参加費2000円 定員40名申し込み順

「講演とランチの会」に参加ご希望の方は、校友会事務局へ「はがき」で 10月15日までにお申し込みください。会員以外の方も参加していただけ ます。その場合は申し込みはがきに明記してください。



『第48回東海祭開催のご案内』 名古屋キャンパス
第48回東海祭実行委員会委員長 人文学科3年 中山裕樹

是非この機会に大学へ足を運んでみてください。
テーマ彩~ぱれっと~
日 時平成23年10月9日(日) 10:00~19:30
場 所東海学園大学 名古屋キャンパス

 今年も東海祭を開催する運びとなり、48回目と大変長く続いております。
ここまで長く続いているのは、応援してくださる皆様のおかげです。
私たち実行委員は、大学の方々、卒業生の方々、地域住民の方々のご協力で活動に励むことができこの祭典を開催することができます。今まで育んできた東海祭の色を残し、私たちの新しい色で東海祭を彩る。そのような意味を込めて「彩~ぱれっと~」というテーマをつけさせていただきました。
さて、第48回東海祭のメインは、ゲストです。例年、ゲストはアーティスト1組、お笑い芸人1、2組となっておりましたが、今年は、アーティスト2組というお昼頃来場しても、夕方頃来場してもアーティストライブが楽しめる華やかなお祭りを目指します。そして、室内、屋外ともに模擬店やフリーマーケットが行われており、見所が盛りだくさんです。
1年に1度しかない東海祭に是非ともお越しください。心よりお待ち申し上げております。

「東海学園新春互礼の集い」のご案内

恒例となりました「新春の互礼の集い」を下記の如く開催致します。

日 時平成24年1月14日(土)
受 付午後4時30分~
第一部午後5時~5時50分 「講演」神田正秋氏(前愛知県知事)
第二部午後6時~ 懇親会・名刺交換会
会 場名古屋観光ホテル
名古屋市中区錦一丁目19-30
Tel(052)231-7711
会 費1万円(5千円は校友会で負担します)

参加ご希望の方は、校友会事務局へ、10月末日までにハガキでお申し込みください。折り返し案内状をお送りします。多数のご参加をお待ちしています。


入 試 関 連


【東海学園大学 学部学科および入学定員】
  ◆経営学部/経営学科(三好キャンパス)230名
  ◆人文学部/人文学科(名古屋キャンパス)200名
  ◆教育学部/教育学科(名古屋キャンパス)
            学校教育専攻・保育専攻100名/養護教諭専攻50名
  ◆スポーツ健康科学学部/スポーツ健康科学科(三好キャンパス)235名
  ◆健康栄養学部/管理栄養学科(名古屋キャンパス)80名
  
   *教育学部・スポーツ健康科学部は2012年4月設置予定。





 ◎入試日程 ≪推薦入試≫
試験区分 出願期間 (必着) 試験日・試験会場 合格発表日
スポーツ推薦
(一次募集)
2011年10月18日(火曜日)~11月1日(火曜日) 11月7日(月曜日)名古屋キャンパス 11月14日
(月曜日)
スポーツ推薦
(二次募集)
2012年2月10日(金曜日)~2月20日(月曜日) 2月23日(木曜日)名古屋キャンパス 2月29日
(水曜日)
資格取得者推薦 2011年10月18日(火曜日)~11月1日(火曜日) 11月7日(月曜日)名古屋キャンパス 11月14日
(月曜日)
公募推薦I期 2011年10月18日(火曜日)~11月1日(火曜日) 11月6日(日曜日)名古屋キャンパス 11月14日
(月曜日)
11月7日(月曜日)名古屋キャンパス・岐阜・津・浜松
公募推薦II期 2011年11月30日(水曜日)~12月7日(水曜日) 12月11日(日曜日)名古屋キャンパス 12月16日
(金曜日)
自己推薦


 ◎入試日程 ≪一般入試≫
試験区分 出願期間 (必着) 試験日・試験会場・方式 合格発表日
一般入試I期 2012年1月12日(木曜日)~1月24日(火曜日) 1月28日(土曜日)・1月29日(日曜日)
名古屋キャンパス・岐阜・津・浜松・東京・松本・富山・大阪
1月30日(月曜日)
名古屋キャンパス・岐阜・津・浜松
A方式、B方式、W方式 2月7日
(火曜日)
一般入試II期 2012年2月10日(金曜日)~2月20日(月曜日) 2月23日(木曜日)名古屋キャンパス B方式、C方式、W方式 2月29日
(水曜日)
一般入試III期 2012年2月27日(月曜日)~3月8日(木曜日) 3月12日(月曜日)名古屋キャンパス C方式、D方式、W方式 3月15日
(木曜日)


 ◎入試日程 ≪センター入試利用入試≫
試験区分 出願期間 (必着) 試験日 合格発表日
センター試験利用入試 前期 2012年1月12日(木曜日)~1月31日(火曜日) 個別試験は
課しません
2月7日(火曜日)
中期 2012年2月10日(金曜日)~2月20日(月曜日) 2月29日(水曜日)
後期 2012年2月27日(水曜日)~3月8日(木曜日) 3月15日(木曜日)


※出願資格・選考方法等の詳細は、大学ホームページ「学生募集要項」をご覧ください
図書館を利用しましょう
大学では卒業生のために図書館を公開しています。本や新聞、ビデオ、DVDが自由に閲覧できるだけでなく、本については借りることも可能です。学生気分で利用してみませんか。
ご利用の方は、初回時に身分証明書(運転免許証・健康保険証など)を円型校舎2階の図書館カウンターへご提示ください。1年間有効(更新可)の「図書館利用証」が発行されます。三好キャンパスの図書館も利用可能です。
詳しくは東海学園大学図書館のホームページをご覧いただくか、下記までお尋ねください。

名古屋キャンパス図書館 TEL 052-801-1528(ダイヤルイン)
三好キャンパス図書館 TEL 0561-36-6755(ダイヤルイン)
お願い
 会員の方で多方面に渡り、ご活躍されている方をご存知でしたらお知らせ下さい。今後の会報で紹介させていただきたいと思います。
個人情報の取り扱いについて
 校友会では、収集した会員の個人情報は、名簿の作成・発行や会報発送時の宛先出力など同窓会活動の付帯業務に使用することを目的としており、それ以外には利用しません。
校友会へのお問い合わせ
 校友会へのお問い合わせ、住所変更等、校友会に連絡がありましたら、東海学園大学内の事務局に事務員が常駐しておりませんので、はがきにてお問い合わせください。

【送付先】〒468-8514 名古屋市天白区中平2-901
               東海学園大学内 校友会事務局
メールアドレス:koyukai@tokaigakuen-u.ac.jp