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2022.02.02

「もっと噛んで歯ッピーレシピコンテスト」で 金賞と特別賞を同時受賞の快挙!

愛知県歯科医師会が主催する第11回「もっと噛んで歯ッピーレシピコンテスト」の地産地消“地元を食べよう”部門で、健康栄養学部2年生の小川蓮さんが金賞を、藤田彩乃さんが特別賞を受賞しました。金賞、銀賞、特別賞のうち2つの賞を本学の学生が受賞するという快挙でした。
小川蓮さんが考案したレシピは、愛知県の地元食材であるれんこん、きゅうり、切干大根、エリンギ、八丁味噌を使用した「愛知ぎゅっとむすび」。たくさんの食材を使用してしっかりと噛みごたえがあり、どの年齢層にも喜ばれる点が高く評価されました。
藤田彩乃さんは、地元食材の『かりもり』、赤みそを使用した「カリッとモリモリ食べられる“かりもりサンド”」を考案。臭みがなく、さっぱりしていて、歯ごたえがある『かりもり』の魅力を楽しめる料理として高く評価されました。
今回は、受賞したお二人と、指導教員である古橋啓子先生(健康栄養学部 准教授)と小池亜紀子先生(健康栄養学部 准教授)も交えてお話を伺いました。

具だくさんで栄養価も高い「愛知ぎゅっとむすび」。

編集部:「もっと噛んで歯ッピーレシピコンテスト」地産地消“地元を食べよう”部門で、小川さんは金賞、藤田さんは特別賞を、それぞれ受賞されました。おめでとうございます!

小川さん&藤田さん:ありがとうございます!

編集部:さっそくですが、受賞が決まったときの感想からお聞かせください。

小川さん:応募してから日にちが経っていたので、自分が何を作ったのか覚えていなくて(笑)あと、クラスには、私を含めて小川が3人いたので、最初ピンとこなくて、え?私ってなりました(笑)友人から「おめでとう!」といわれて、ようやく「よかったな」って実感が湧いてきました。

藤田さん:私も自分の名前が呼ばれると思っていなかったので、びっくりしました。

古橋先生:金賞と特別賞ですから、本当に快挙です。がんばってくれました。

小池先生:受賞の第一報は、「給食マネジメント実習」の授業でした。コンテストへの参加は、「給食マネジメント実習」という授業の一環なので、受講している学生は必ず応募しています。2年生は「地産地消“地元を食べよう”部門」、3年生は「高齢者向け部門」に応募しています。

古橋先生:コンテストの応募期間である5月から7月は、授業がちょうど中盤で、学んだことを実践で生かす良いタイミングでもあるんですね。

編集部:レシピはどんなふうに思いついたんですか?まずは、「愛知ぎゅっとむすび」を考案した小川さんからお聞かせください。

小川さん:小学校のときから『玄米せんせいの弁当箱』という漫画が好きで、そこに唾液の分泌が多いと虫歯になりにくいと書かれていたことを思い出して、よく噛むことを意識したメニューにしようと思い、今回のレシピ「愛知ぎゅっとむすび」を思いつきました。

編集部:大変だったことは?

小川さん:食材選びでした。私は佐賀県出身なので、愛知県の特産品に詳しくなくて。それを調べるところから始めなくてはいけなかったんです。

編集部:どんなふうに調べたんですか?

小川さん:まずネットで調べたんですが、サイトによって書かれてあることがバラバラだったので、共通して登場する食材を選ぶようにしました。それと友人にも聞いて、有名な食材を教えてもらいました。愛知県の特産品には思っていたより野菜が多くて、中でも大葉は全国1位の出荷量と知って、びっくりしました。

編集部:その中からレシピの食材として選んだのは?

小川さん:切り干し大根、エリンギ、きゅうり、れんこん、八丁味噌、お米です。一つだけではなく、噛みごたえのありそうなものを意識してたくさん選びました。栄養素の面では、カルシウムとビタミンDが多いものを意識しました。味付けのポイントは味噌です。愛知といえば八丁味噌が有名なので。

編集部:よく噛めるもの、種類は多く、栄養バランス、愛知らしさ。これらがポイントになるんですね?

古橋先生:たくさんの種類の野菜を一度に食べられるアイデアが光ったと思います。具材の組み合わせも良かったですね。

編集部:決めたのは、レシピが先でしたか?食材が先でしたか?

小川さん:おにぎりにしよう、と先に決めていました。それに合う食材と作り方を考えたという感じです。おにぎりは具を入れ込むのか、巻きつけるのか、作り方は迷いましたが、メニューはおにぎりと決めていました。

編集部:たくさん試作しましたか?

小川さん:おにぎりの形は2〜3回、味付けは、調味料や分量を変えて4〜5回。野菜の切り方も工夫しました。歯ごたえがあるように、ゴロッと大きめに。

編集部:おにぎりを油揚げに入れた理由は?

小川さん:海苔だと合わなくて、でも包まないと寂しいし。で、ふと家の冷蔵庫を見たら油揚げがあったので(笑)使ってみたら意外と相性がよかったんです。

食材との出会いがポイント「カリッとモリモリ食べられる“かりもりサンド”」

編集部:藤田さんは、どんなふうにレシピを考えたんですか?

藤田さん:アルバイト先のまかないで食べたかりもりの浅漬けのコリコリとした食感が印象的で。私は漬物が好きでいろいろ食べていたんですが、この食感は初めてで、気になって調べてみたらかりもりは愛知県の特産品だったんです。これは行ける!と思って、かりもりを使ったレシピを考えました。あと、かりもりの美味しさをぜひ伝えたい!とも思いました。

編集部:かりもりを食材に選んだ人はあまりいなかったのでは?

藤田さん:受賞が決まったとき、レシピ名を知った友人たちからは「その食材、なに?」って聞かれるほどだったので、あまりいなかったと思います。

古橋先生:あまりメジャーではないかりもりという食材を見つけたことも、受賞の決め手のひとつだったかもしれませんね。

編集部:かりもりとの出会いは、ラッキーでしたね。

藤田さん:はい。飲食店でアルバイトをしててよかったです(笑)

編集部:レシピを考えるうえで苦労したことは?

藤田さん:最初、生で食べられることを知らなくて、茹でてしまったんですね。水分を含んでせっかくの歯ごたえが台無しになってしまって。そこで調べたら生食できると知り、いまのレシピにたどり着きました。

編集部:調理法はいろいろ試したんですか?

藤田さん:試しましたね。茹でたらダメ、長時間焼くと水分が出て柔らかくなってしまう。そこで、片栗粉をまぶして、焼きすぎないようにしました。生の食感が残る調理法を工夫しました。

編集部:輪切りの厚みも工夫したんですか?

藤田さん:はい、工夫しました。最初は火の通りのことを考慮して薄めに切ったのですが、噛みごたえがなくて、厚すぎても食べにくくて。いろいろ試した結果、1cmの厚みにたどり着きました。あと、かりもりの丸い形を残したかったので、輪切りにして種をくり抜き、そこにタネを入れて焼きました。

編集部:このタネも噛みごたえを意識してますよね。

藤田さん:はい。人参と戻した干し椎茸をさいの目に切って、鶏ひき肉と混ぜ合わせました。

編集部:味付けで工夫したのは?

藤田さん:最初はジャージャー麺の上にかかっている肉味噌のような濃いめの味付けをイメージしていたんですが、それだと焦げてしまって。焦げない分量を見つけるまで何度も試作しました。

編集部:先生からのアドバイスは?

古橋先生:噛みごたえのあるレシピにすること、地産地消の食材を必ず使うこと、材料費の計算をすること、締め切りを守ること。というような応募の条件を伝えたくらいで、アドバイスらしいことはしてなくて。学生たちは本当に主体的に取り組んでくれて、感心しています。

コンテストに役立った大学での学びと経験。

編集部:レシピを考えるうえで役立った授業はありますか?

小川さん:調理実習の授業が役立ちました。具体的には、切り方や味付け、調理法もですが、栄養についての知識です。例えば、ビタミンDとカルシウムを一緒に取ると摂取率があがるなど。こうした知識があったので、食材の組み合わせに役立ちました。

藤田さん:私も調理実習です。この授業で学んだおかげで、塩分含量については数字を見ただけで味をイメージできるようになりました。

編集部:コンテストを経験して、変わったこと、成長したことはありますか?

小川さん:他の人のレシピを見て、とても参考になりました。自分と同じ食材を使っていても、全然違う味付けや使い方をしていたので、視野が広がりました。

藤田さん:高校生のときもコンテストに応募して受賞したことはあったんですが、こんなに大きなコンテストでの受賞は初めてでした。すごい経験をしたなと、あとからじわじわ実感しています。

古橋先生:地産地消がメインだったので、地元の食材を使ってどんなふうにアレンジしてレシピをつくるのかなと思っていましたが、期待以上でした。これからも新しいレシピに挑戦してもらいたいですね。

小池先生:3年生になる来年は、飲み込みやすさや味付けなど多少制限が多い「高齢者向け部門」への応募になります。今回の経験を生かして、「高齢者向け部門」での受賞をめざしてほしいですね。

編集部:連覇もあり得えますか?

小池先生:あり得ますね!あと、今回で感じたのは、ネーミングのセンスのよさですね。レシピにはネーミングも重要なんです。あと見た目も。そこがよく工夫されていたと思います。

編集部:今回のコンテストは、その力を鍛えるにはよい機会だったんでしょうか?

小池先生:自分がどうしてこの食材を選んで、この見た目にしたのか。自分の思いを料理にのせて伝える力をもっと磨いてもらえればいいですね。

管理栄養士になったその先の目標へ。

編集部:話は変わりますが、小川さんは佐賀県出身ということですが、なぜ愛知県にある東海学園大学へ入学しようと思ったんですか?

小川さん:私はスポーツ栄養を研究したくて。調べてみたら、その分野に関して東海学園大学が有名だったので、ここで学びたいと思いました。

編集部:スポーツ栄養に興味をもったきっかけは?

小川さん:私は陸上をやっていたんですが、怪我が多くて。いろいろ調べていくうちに食べ物とスポーツの関わりを知って、スポーツ栄養について興味を持つようになりました。3年生からはより専門的に学べる科目が増えるので楽しみです。また、今は、他の授業を受けてみて、スポーツ栄養以外にも興味が出てきたので、進路の幅が広がってきています。

編集部:藤田さんが、管理栄養士をめざそうと思ったきっかけは?

藤田さん:中学2年生のとき、手術のため1週間ぐらい入院したんですが、術後の食事のおかゆが苦手で。病院食でも美味しく食べられたらなと考えるようになりました。そして本格的に学びたいと思い、東海学園大学への入学を決めました。

編集部:大学選びの決め手は何だったんですか?

藤田さん:オープンキャンパスです。あと、いろいろコンテストに応募していることや、「とうがくカレー」といった企業とのコラボ商品を開発していることも印象的で。楽しく学べそうだなと思いました。

編集部:管理栄養士になりたいという気持ちは強くなりましたか?

藤田さん:はい!なりました。思っていた以上に課題が多くて大変ですが(笑)

小池先生:2年生の今の時期が一番大変なんですよ。実験、実習科目が増えてきて。課題課題の毎日ですよね。

小川さん:私の周りには、自分のやりたいこと具体的に決めている友人が多くて、それに刺激されて、私も管理栄養士になりたいという気持ちが強くなりました。

編集部:最後に、今後の目標をお聞かせください。

小川さん&藤田さん:管理栄養士です!

小川さん:形状を残したまま食材を柔らかくする技術があるので、それについても研究してみたいですね。

藤田さん:3年生になったら臨地実習が始まります。先輩の話を参考に実習先を決めて、事前学習に取り組みたいと思います。あと、これは夢なんですが、いつかレシピ本を出したいです。

編集部:お二人とも素敵な夢をお持ちですね。夢が叶いますように、がんばってください!

編集部まとめ

コンテストを機に、食に関する新しい出会いがあった小川さんと藤田さん。管理栄養士になるという目標に加え、管理栄養士になって何をしたいのかとういう具体的な目標も見えてきたようです。その実現に向かって、これからも大学でさまざまことに挑戦し、経験値を高めてほしいと思います。小川さん、藤田さん、古橋先生、小池先生、ありがとうございました!