教育

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2022.02.15

全国誌の料理コンテストで入選 応募数312点のなかから選ばれたレシピの誕生に迫る。

健康栄養学部2年生の松本祥茄さんが、一般社団法人家の光協会、JA全国女性組織協議会が主催する「第19回 ザ・地産地消 家の光料理コンテスト」に入選しました。松本さんが応募したのは、「冷めてもおいしい家庭料理部門」。全国312点の応募のなかから、見事佳作に選ばれました。 松本さんが考案したレシピは、地元岐阜県の食材である里芋を使用した「サクさとスティック」。粘りのある里芋を、チーズと焼海苔と一緒に春巻きで包み、油で揚げた一品です。春巻きのサクッとした食感と里芋の粘り、チーズのコクが絶妙のバランスを生み出し、冷めてもおいしく食べられる点が高く評価されました。レシピ誕生の裏側と、このコンテストを通して学んだことについて、指導教員である古橋啓子先生(健康栄養学部 准教授)と小池亜紀子先生(健康栄養学部 准教授)も交えて、松本さんにお話を伺いました。


母と二人三脚で応募にチャレンジ。

編集部:「第19回 ザ・地産地消 家の光料理コンテスト」への入選おめでとうございます!まずは、受賞が決まったときの感想からお聞かせください。

松本さん:びっくりしました。料理関係で賞をいただくことは初めてだったので、うれしかったです。

編集部:全国誌に名前が掲載されましたね。

松本さん:はい。有名な女優さんや俳優さんが表紙になっている雑誌だったので、「おお!」ってテンションが上がりました(笑)。レシピを一緒に考えた母も、喜んでました。

編集部:お母さまと一緒にレシピを考案したんですか?

松本さん:このコンテストは、個人ではなくチームで申し込むことが条件のひとつだったんです。

編集部:それでレシピ考案者の名前が、「Yummy’s」というチーム名なんですね。そもそも応募したきっかけは?

松本さん:古橋先生から「こんなコンテストもあるよ」と教えていただいて、挑戦してみようかなと思ったのがきっかけです。

古橋先生:「もっと噛んで歯ッピーレシピコンテスト」の締め切り直後だったので、大変かなとは思ったんですが、テーマが同じ「地産地消」でしたし、せっかくのチャンスなので声を掛けてみたんです。

編集部:締め切りまでの期間はどのくらいだったんですか?

松本さん:「もっと噛んで歯ッピーレシピコンテスト」の締め切りが7月31日で、「ザ・地産地消 家の光料理コンテスト」の締め切りは8月20日だったので、1ヶ月もありませんでした。

古橋先生:完成した料理の写真も撮影しなくてはいけなかったので、なかなかハードなスケジュールのなか、がんばってくれたと思います。


「里芋=煮物」というイメージを覆すために。

編集部:それでは、「サクさとスティック」のレシピとポイントをお聞かせください。

松本さん:里芋を茹でて、塩と牛乳を混ぜて潰します。それを春巻きの皮の上に置いて、さらに焼海苔とチーズも乗せて一緒に包み、油で揚げました。ポイントは、里芋のもっちりとした粘りと春巻きのサクッとした食感です。チーズのコクと海苔がアクセントになり、絶妙な味わいに仕上がったと思います。

編集部:レシピはどんなふうに考えたんですか?

松本さん:まずは、食材を決めることから始めました。地元が岐阜県可児市なので、岐阜県の特産品である里芋は絶対に使いたくて。里芋をメインに他の食材をいろいろ組み合わせながら考えていきました。

編集部:例えば、どんな食材を組み合わせてみたんですか?

松本さん:少し変わったものを、ということで岐阜県産のササゲを使ってみましたが、上手くいかなくて諦めました。

編集部:一番苦労したのは、どんなことでしたか?

松本さん:里芋は、そのままの形だとどうしても煮物のイメージが先行してしまうので、見た目を変えて調理する方法を考えるのが大変でした。食べやすさも大切にしたかったので。そこで思いついたのが、里芋を潰して春巻きの皮で包み、揚げる調理法です。

編集部:なるほど。それだと里芋を潰しても、食べやすいスティック状になりますね。

松本さん:それと、実は写真を撮影するのも大変でした。断面を見せて自立させるのに苦労して。納得できる仕上がりになるまで、撮影用に20本ぐらい揚げたと思います(笑)。

編集部:それはすごい!試作を含めるとトータルで何本ぐらい揚げたんですか?

松本さん:ちゃんと数えてないですが、一週間ぐらい毎日試作したので、100本以上は揚げたと思います。毎晩試食に付き合ってくれた家族には感謝しています。

編集部:レシピを考えるうえで、お母さまからのアドバイスは?

松本さん:例えば、最初は調味料にしょうゆを使ってみたんですが、試食した母は「しょうゆを使うと煮物っぽくなるよね」と言ってくれたり。母は料理好きなのでアドバイスが的確で、とても参考になりました。

編集部:他にはどんなアドバイスが印象に残っていますか?

松本さん:潰した里芋に牛乳を入れたことです。私はまったく思いつかなかったのですが、これで食感がすごくなめらかになりました。


絶妙な食感を生み出すためのこだわりとは。

編集部:工夫したのはどんな点ですか?

松本さん:里芋の個性である粘り気のある食感を主張したかったので、組み合わせる食材や味付けにはこだわりました。

編集部:組み合わせた食材のひとつにチーズがありますが、ここにもこだわりがあるんですか?

松本さん:ゴーダチーズなどのハード系は、潰した里芋の食感との相性があまり良くなくて。逆にカマンベールチーズは柔らかすぎました。モッツァレラチーズは淡白すぎて、味を付けることも考えたのですが、工程を増やしてレシピを複雑にしたくなくて断念。そこで、扱いやすくて程よいコクがある、とろけるプロセスチーズに決めました。


編集部:レシピはネーミングも重要ですよね。レシピ名はどんなふうに考えたんですか?

松本さん:里芋を使っていることと、サクッとした食感にこだわっていたので、それをストレートに表現するネーミングにしました。

編集部:スティックというのもいいですよね。手軽につまめる感じが、伝わっていると思います。

松本さん:ありがとうございます。母も良いネーミングだねと褒めてくれました。

小池先生:今回は書類審査だったので、ネーミングは特に重要だったと思います。個性的でインパクトがあるけれど料理をちゃんとイメージできるネーミングは、審査員にも好印象ですよね。


受賞をきっかけに変化したこと。

編集部:今回のコンテストもそうですが、健康栄養学部では、学生にさまざまなチャンスを与えてくださっている印象があります。

松本さん:そうですね、日頃から丁寧に指導してくださる先生のことを信じているので、先生がすすめてくださることは何事もチャンレンジしてみようと思っています。

編集部:今回のチャレンジも、良い経験になりましたね。

松本さん:はい。自分で考えたレシピが賞をいただけたことで、自分のなかに変化が生まれました。今後もいろんなことに、自分から積極的に取り組もうという気持ちになっています。そして、その経験を自分の力にしていけたらいいですね。

編集部:こうした松本さんの変化について、先生はどうお感じですか?

古橋先生:とてもうれしいですね。学生からこういう言葉が聞けるなんて。

小池先生:受賞が決まったときは驚きが先でしたが、こういう言葉を聞くと、後からじわじわとうれしさがこみ上げてきますね。


学生の可能性を広げるためのサポートとは?

編集部:東海学園大学は、先生の面倒見の良さが魅力のひとつだと感じています。先生方は指導するうえでどんなことを心がけていらっしゃるのでしょうか?

小池先生:学生がやりたいことには、とことん付き合おうと思っています。また、学生の話をよく聞いて、出てきた言葉の背景にある気持ちを慎重に深堀りするよう心がけています。もしかしたら本当にやりたいこと、知りたいことは別にあるのではないか?学生の可能性や選択肢を狭めてしまわないよう、丁寧なコミュニケーションを常に意識しています。

編集部:具体的にはどんなことでしょうか?

小池先生:例えば、いまの時期は、ゼミ選びで相談にくる学生が多いのですが、就職を意識して選んだほうがいいのか、本当に学びたいことを選んだほうがいいのか、迷っているんですね。こうした相談では、学生の真意がどこにあるのか、慎重に探るようにしています。

古橋先生:私は、とにかく学生たちには楽しく学んで、充実した学生生活を送ってほしいですね。就職については、本人が希望する道を歩めるよう、そのために私たちは最大限のサポートをしています。

編集部:学生にさまざまなチャンスを提供するのは、学生のモチベーションをあげる狙いもあるのでしょうか?

古橋先生:学生には個人差がありますから、さまざまな角度からアプローチすることは、可能性を引き出すことにつながると思っています。コンテストへの応募もその一環ですね。

松本さん:こんなふうに思ってくださっているなんて、今日こうしてお話が聞けてよかったです。

編集部:では、最後に、松本さんの今後の目標をお聞かせください。

松本さん:私は高校時代ボート部に所属していたこともあり、スポーツ栄養学について学びたいと思い、東海学園大学の健康栄養学部を選びました。将来は、アスリートだけでなく、スポーツを楽しむ人たちを栄養面からサポートできる管理栄養士をめざします。

編集部:がんばってください!ありがとうございました。

編集部まとめ

授業以外にも、さまざまな経験をすることによって、可能性を広げ、学びへの意欲を高めている健康栄養学部の学生たち。松本さんも、今回のコンテストでの経験を自信に変えて、さらに前向きに夢に向かって歩んでいます。先生方のきめ細かいサポートを支えに、管理栄養士になるという目標を叶えるためにがんばってください。松本さん、古橋先生、小池先生、ありがとうございました!