“私と家族”

エピソード7

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絆があるから寄り添える。

心理学部 心理学科4年生/ルネサンス豊田高等学校 出身

高面 里佳子

学校へ行きたくない…父の反応は。

高校生の時、不登校になってしまいました。勉強についていけない、友人関係がうまくいかないといった明確な理由があったわけではありません。それにも関わらず、父は登校するよう無理強いすることはなく、代わりに通信制高校のパンフレットを手渡してくれたのです。正直、父は悲しかったと思います。それでも、私の性格を理解して、叱るのではなく、優しく寄り添うという選択をしてくれた父には感謝の気持ちでいっぱいです。
高校を転校したからこそ学ぶことに前向きになれ、大学進学という目標ができました。今、私が東海学園大学で学び、友達と笑顔で話をしているのも、父の優しさのおかげだと思っています。

いつも、私を支えてくれる人がいる幸せ。

私が通信制高校から大学入学をめざすと伝えた時、父はとても喜び、応援してくれました。それも言葉だけではありません。入試前には、面接の練習相手にもなってくれたのです。無事に入学した今、私は心理学の勉強をしています。きっかけは、不登校時にカウンセラーと話す機会があったからです。父はもちろん、さまざまな人に支えられて生きているのだということを知ることができたのは、私にとって大きな財産になりました。だから、今度は私がカウンセラーになって、悩んでいる人たちを助けたいのです。そんな思いを父に話すと「いいんじゃない」と軽く返事をされました。でも、私にはわかっています。父がとても喜んでいてくれていることを。

私のすべてを肯定してくれる存在。

先日、父と不登校のころを振り返って話す機会がありました。私が「あの頃は心配をかけてゴメンね」と謝ると、父は「今のままの里佳子がいいんだよ」と言ってくれました。過去も含めて、現在の私を全力で肯定してくれる。こんな存在、父をおいて他にありません。そして、きっとこれからも私の人生を全力で応援してくれるはずです。あらためて、父の子に生まれて本当に良かったと思っています。
私も成人し、今では一人の人間同士として話せるようになりました。何気ない日常的な話題も、少し悩んだ時の相談も、たくさん話をしたいと思っています。考え方や感性が似ているので、意見が一致しすぎるのが難点ですけどね。

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