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同窓生インタビュー

名古屋市立守山養護学校にて中学部 教諭として活躍する
齋場 由希さんにお話を伺いました。

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取材日:2017年6月26日

特別支援学校の体育の先生になりたい

名古屋市立守山養護学校の中学部で教員をしています。これまで6年間、大阪の特別支援学校で体育の先生をしていて、7年目の今年、地元である愛知県に戻ってきました。

子どもの頃から学校も先生も好きでした。運動することも好きなので、体育の先生になりたいと思っていましたが、最初から進路を絞るのではなく、幅広く学べる東海学園大学を選びました。目標が明確になったのは、3年次の実習で特別支援学校に行ったときのことです。

私が通っていた小学校では、特別支援学級との距離が近く、全校の子どもたちが常に一緒に活動するのが自然でした。それがお互いにとって、とても良い環境であったことを思い出したのです。勉強が苦手な子も、話をするのが苦手な子も、人と一緒に何かをするのが苦手な子もいましたが、「体育」を通して感じてくれることがあるはずだと思ったことから、「特別支援学校の体育の先生になりたい」という目標が明確になりました。

今の自分につながる充実した課外活動

大学では、授業だけでなく、課外活動などにも積極的に参加することで、多くのことを学ぶことができました。

T3(Tokaigakuen Trainer Team)の活動では、さまざまな年齢層の方を対象に運動指導をすることで、指導の技術だけでなく、人との接し方なども学ぶことができました。また、東海学園大学で行われた「なごや健康カレッジ」の講座において、運動指導者として学んだことを実践する場があったことが、今の自分につながっていると思います。

自分がやりたいと思ったことが実現できるようにサポートしてくださった先生たちがいたからこそ。現在も「三好ともいきスポーツクラブ」の運動教室などのお手伝いをさせていただきながら、大学とのつながりを大切にしています。

「できた」ことを実感した、自信に満ちた表情

学校では、毎朝9時頃、生徒を迎え、15時頃に下校するまで、ほとんどすべての時間をともに過ごします。国語や数学などの勉強以外に、給食では食事の仕方、着替えや排泄などの身辺処理、友達や先生との人間関係の形成など、自分でできる何かを増やせるよう指導支援しています。

生徒たちは、回り道をしたり、足踏みが続いたり、とても多くのエネルギーを使いながら一生懸命に前進します。生徒自らが「できた」ことを実感したときの、自信に満ちた表情を見たときが、教師として何よりの喜びです。生徒たちの「人生」に関わることができる幸せは、教師ならではの魅力だと感じています。

生徒たちと幸せな1日1日を

私の夢は、障がいのある人が、もっと住みやすい街に、もっと住みやすい日本になってほしいということ。福祉が充実し、障がい者にやさしい国や地域になったと言われますが、まだまだ課題は山積みです。

すべてを一人で実現することはできませんが、これから成長していく生徒たちの貴重な時間を預かっている私たちが、まず一歩を踏み出さなければいけないと思っています。生徒たちのことを知ってもらう、魅力をわかってもらう、その積み重ねで、外に出た時に声をかけてもらえたり、困っていたら助けてもらえたり、そういう社会になっていくことを、いつも夢見ています。

私には夢と希望しかありません。
想像できないくらい大きなエネルギーを使って、私たち「健常者」と呼ばれる人々の社会に合わせて暮らそうとしている生徒たちの努力を労いながら、時には、母のような、姉のような気持ちで寄り添い、生徒たちが幸せな1日1日を過ごしていけるように、これからも見守っていきたいと思っています。