試験週間が明けた暑い夏の日の午後、心理学部恒例の学外見学会が開催されました。本年度の会場は名古屋港水族館。初めての定期試験を終えたばかりの1年生を中心に、総勢48名が参加して水辺の生き物とのふれあいを楽しみました。

学外見学会は、さまざまな施設や展示を“心理学的な視点”で見学する体験型学習として、毎年春学期の終わりに行われています。今回は、水棲生物の観察を通じて心理学への興味と理解を深めるのがミッション。まずは名古屋港水族館学芸員の加藤浩司先生から、ミニ講義を受けました。名古屋港水族館の特徴や展示テーマの解説に始まり、シャチを被験体にした心的回転(メンタルローテーション)実験、色を弁別刺激として用いたイシダイの条件づけ、脳を持たない棘皮動物であるヒトデの学習様行動といった、たいへん興味深いお話をうかがうことができました。

ミニ講義のあとは、館内を自由散策。ひとつの展示水槽を集中して観察するもよし、すべての水槽の生き物を網羅的に制覇するもよし、各自が思いおもいに見学を楽しみました。2時間ほどの自由散策の後、見学会のクライマックス・プログラムはイルカたちのパフォーマンスです。世界最大級のイルカプールで繰り広げられる圧巻のショータイムを、全員でスタジアムから観覧。砂かぶり(水かぶり?)席に陣取った学生たちは時おり頭から水しぶきを浴びていましたが、暑い日差しとともに夏の日の良い思い出になったのではないかと思います。

水槽の中を涼やかに泳ぐ魚や愛らしい水棲生物たちの動きに癒されながら、心理学的な思索に耽り、試験で疲れた頭をゆっくりとほぐすことができました。見学会後に提出された小レポートの内容からも、学生たちが水族館の生き物の生態について自分なりに心理学的考察を深めたことがうかがえます。心理学部の先輩・後輩・教員間の交流も深まって、たいへん有意義な見学会になりました。
(心理学部 本間洋充)
…見学会の数日後、2頭のシャチのうちの1頭でオスのアースが急逝したことが報道されました。16歳という若さでした。鴨川から名古屋にやってきて10年、迫力ある巨躯と愛嬌のある優しい顔で、いつも正面水槽でお出迎えしてくれたアース。謹んで哀悼の意を表します。(画像はメスのリン・12歳)




