中日新聞2025.10.20 【掲載許諾番号】 20251020-32974
東海学園大学は、創立30周年を記念し、2025年10月18日にローマクラブ日本支部との共同でシンポジウム「ともいきSDG」を開催しました。
本シンポジウムでは元NHKメインキャスターの野中ともよ氏と本学の林卓越教授のコーディネートのもと、柔道・日本芸術・沖縄文化という一見異なるテーマを通じて、経済力や軍事力ではなく「人の心を動かす日本のソフトパワー」こそが平和に貢献する普遍的な価値であることが議論されました。
ローマクラブ共同会長のシルヴィア・ツィマーマン氏は、人間と自然の連関や多様性を尊重する「新しい人間主義の構築」の必要性を訴え、芸術が国境を越える「理解の架け橋」となり得ることを示しました。
また、ボルドー大学のミッシェル・ブルース氏は、柔道創始者・嘉納治五郎師範が1933年に提唱した「調和の実現」を紹介し、柔道が規律と敬意を育む平和への道であると語りました。さらに、柔道家の井上康生氏は、発展途上国への柔道着支援や、多国籍の若者が共に練習できる場づくりなど、柔道を通じた国際的な取り組みを紹介しました。
本学の山本伸教授は、異なる存在と「共に生きる」知恵として沖縄文化を紹介。多文化を受け入れ共存する「混じり合いの美学」や、「折れずにしなる」精神が、現代の分断を超えるヒントであると述べました。
また、アジア開発銀行研究所のK.E.シータラム氏は、無限の成長ではなく、賢く共有される「十分(enough)」の思想こそが未来の繁栄につながると提言し、本学の理念「共生(ともいき)」との共通性を指摘しました。
これらの議論は、中御門教授が語った「共生が『ともに生まれる』から『ともに生きる』へ」という教育理念と深く響き合うものでした。
第2部では、上田特命副学長による「ともに生きる未来へ」をテーマに在学生によるトークセッションが行われました。
学生たちは、「どんな自分になりたいか」「どんな社会をつくりたいか」という問いを通じて、自身の将来や社会の在り方を考察。
「ともいき」とは、他者だけでなく自分自身をも活かし、互いに生かし合うことだとし、学生同士がそれぞれの考えを共有する貴重な時間となりました。
創立30周年という節目に開催された本シンポジウムは、「ともに生きる」という本学の建学理念を改めて見つめ直す機会となりました。
多様な分野の登壇者、そして在学生の真摯な対話を通して、「ともいき」の精神が時代や国境を超えて共感を生むものであることが確認されました。
東海学園大学は、今後も教育・研究・社会貢献を通じて、人と自然が調和し、誰もが活きる社会の実現を目指してまいります。












