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健康栄養学部
2022.10.13

【健康栄養学部】教職課程特別講演「教育現場における食物アレルギー対策を学ぼう」を開催!

食物アレルギー講演 聴講している様子
食物アレルギー講演 聴講している様子

10月5日(水)、教職履修生のための特別講演「教育現場における食物アレルギー対策を学ぼう」と題して、八千代病院 看護師 小児アレルギーエデュケーターの籠 正子先生に講演をお願いしました。
食物アレルギーの原因食品は、鶏卵、牛乳に次いでナッツ類が多く、ナッツ類は植物科目の違いによって反応が異なること、診断方法では血液検査、皮膚試験など経て食物経口負荷試験によって確定診断されるが、抗体価結果のみで食品を食べないようにしてしまう保護者がいること、などの説明がありました。アレルギー症状は大部分が皮膚症状として現れるが、皮膚症状が出ないケースもあり、他の症状と合わせて観察する必要があること、子どもへ症状を尋ねるときは「はい」、「いいえ」で答えられる質問をすることの大切さのお話もありました。
講演の後半は、アナフィラキシー補助治療剤エピペンの特徴や有効成分アドレナリンが光により分解されやすいため直射日光を避けた保存をすることなどが紹介され、エピペンを使った実技を行いました。練習用エピペン(トレーナー)で自分や相手に打つ練習をし、体の固定の仕方、子どもへの声掛けの仕方、打った後の観察など、詳細な説明がありました。さらにその後、本物のエピペンを使って、4~5人のグループになり、エピペンを打つ担当、ペットボトルを固定する担当、ペットボトルに入った薬液を観察する担当などに分かれ、透明なペットボトルを子どもの足に見立てて、打つ実技も体験。実際のエピペンの針は、画鋲くらいの太さであり、バネの圧力で打つため、跳ね返る抵抗を感じることができました。

栄養教諭と養護教諭を目指す教職履修生で連携したグループを作り、実際の教育現場を想定した実技ができ、とても有意義で貴重な経験となりました。参加した学生たちからは、「エピペンのことは知っていたが、本物のエピペンを使ったことはなかった。この体験を緊急時でも思い出し迅速に対応できるよう、活かしていきたい」、「栄養教諭や養護教諭が中心となって学校関係者すべて共通理解をもって役割分担を明確にしておくことの大切さがわかった」などの声をきくことができました。将来の教育現場で活かされることが期待されます。

健康栄養学部では、このように実践的な学びに加え、他学部とも連携した総合的な学びを深める環境が整っています。

エピペンの使い方の説明を聴いている様子

講師の先生からエピペンのコツを聴いている場面

学生同士の練習用エピペン(針のないもの)での実技の様子

本物のエピペンを使用し、針や薬液が出ているところを観察している場面