学長
石川 清(いしかわ きよし)
新しい東海学園大学へようこそ!今年、東海学園大学は新たなチャレンジに大きな一歩を踏み出します。「徹底的に面倒見のいい大学」というこれまでの特質に加え、入学したみなさんがワクワクし、自ら輝く人となる、そして皆さんが世界を輝かす人になる、そんな新たな「共生(ともいき)」教育を開始します。
大きなニュースが二つあります。ベストセラー『生きる意味』の著者でもある上田紀行先生を特命副学長としてお迎えします。東京工業大学で1200人の教員中で学生からの授業評価が第一位となり、斬新なリベラルアーツ教育改革も成し遂げた上田先生を中心に、新しい「学びの場」を創り出していきます。そして、世界各国の120人の賢人会議である「ローマクラブ」の日本支部が東海学園大学に設置されます。世界のまさにトップクラスの知性に触れ、皆さんも地球大の大きな視野のもと、学びを進めていきましょう。
皆さんは大学卒業後の進路が気になりますよね。でも進路とは単に就職先を見つけることではありません。それはあなたの人生の「やりがい」を発見することでもあります。私は赤十字病院の医師として患者さんに寄り添いながら、紛争地域のスーダン、震災被害のイラン、津波被害のインドネシアの救援活動にも従事しました。その苛酷な状況で自分を支えたのは「やりがい」であり、やりがいこそが人を輝かせることを実感しました。入学後に私の体験も、皆さんにお伝えしたいと思います。
新しい東海学園大学で、あなたもぜひ人生にチャレンジしてください。皆さんが自らの輝きに出会えるよう、私たちは全力であなたを応援します。
学長 石川 清
PROFILEプロフィール
1966年、愛知県立旭丘高校卒業。70年、名古屋大学工学部航空学科卒業。77年、名古屋大学医学部卒業。78年名古屋市立大学病院麻酔科に入局。トロント大学留学を経て助教授。94年、名古屋第二赤十字病院麻酔科・集中治療部長。阪神淡路大震災救援、スーダン紛争被災者救援、などを経験。2007年、院長就任。18年、同名誉院長就任、19年、愛知医療学院短期大学学長就任。23年、東海学園大学学長就任。12年、救急医療功労者校正労働大臣表彰。21年、瑞宝中綬章受章。名古屋市出身。
石川学長に聞く「国際救援Q&A」
石川学長に聞く!「国際救援Q&A」
-
工学部の航空学科を卒業後に医学部に入学し直されたとのことですが、その理由や思いを聞かせてください。
自分の中で人生のやりがいを一番大切にしていたので、いざ工学部を卒業して就職を考えた時、大会社の歯車の一つになることが自分の人生のやりがいとは思えませんでした。丁度その頃、兄が重症心身障害児医療に一生を捧げ、患者さんや家族から感謝され、非常にやりがいを持ってやっている姿を見て感動し、自分も医学の道に進むことで人生のやりがいを見い出せると思ったのがきっかけです。
-
国際活動に参加しようと思ったきっかけを教えてください
国際活動には、以前から関心はありましたが、実際に行きたいという思いが強くなったのは、日赤本社の主催する国際救援のための研修に参加してからです。ジョンレノンのイマジンの曲を背景に世界の現状を映しだした国際赤十字の映像が非常に印象に残り、一度は関わってみたいと思いました。そして、赤十字国際委員会(ICRC)から麻酔科医募集の話があったので参加することにしました。
-
実際に派遣された現場での大変だったことや印象に残っていることはありますか?
一番大変だったけれどやりがいがあったのは、スーダン紛争犠牲者救援活動でした。ほとんどが銃で撃たれた患者さんで、それも傷を負ってから何日もたってから運ばれてくるので、日本では想像ができない患者さんばかりでした。十分な医療機器がなく、日本の高度な医療環境なら助けられる患者さんも何人かいました。3か月という短い期間ではありましたが、いままで経験したことのない医療を経験できたことは、自分の医者人生の中では大きなインパクトがありました。
また国際救援で大変だったことと言えば、現地ではなかなか計画通り思うようにいかないということでした。スマトラ島沖地震津波の救援活動の際、チームリーダーとして活動する中で、思ったようには上手くいかず、悔しいというか難しいという思いをしたことが何度かありました。
(上)スーダン紛争犠牲者救援で、ICRCが運営するケニアのロピディン病院で麻酔科医として活動する石川医師©JRCS
-
(上)スマトラ島沖地震津波救援の第2班のチームリーダーで津波の恐ろしさを目の当たりに©JRCS
スマトラで思うようにいかなかったのは何が原因だったのでしょうか?
現地の人たちと交渉しても、なかなか約束通り守ってくれないということが日常茶飯だったので、計画通りいかないのが当たり前と言うことを国際救援で学びました。しかし、交渉が上手くいかなくても、2~3日後には上手くいったり、荷物がなかなか届かなくてやきもきしても、何日か後には届いたことがありました。日本人の感覚で焦って色々なことを考えなくても、「そのうち上手くいく」という感覚も国際救援で学びました。日本に帰ってから、仕事の上でたとえ上手くいかなくても当たり前とあまり気にならなくなりました(笑)
-
国際救援を行う上での必要な要素は何だと思いますか?
スーダンに行ったときに思ったのは、ただ国際救援をやりたいという「熱い思い」だけではミッションはできないということです。語学や医療技術やコミュニケーション能力がしっかり身についていないと、有意義な救援活動はできないと思いました。
「特別インタビュー:瑞宝中綬章受賞 石川 清 (日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院)名誉院長」
日本赤十字社webサイトより抜粋
LECTURE 講 演
-
- 2024年3月
-
春日井内科医会 救急医療講演会
「大規模災害時に医療従事者に求められるもの~過去の大災害から学んだ教訓~」
-
- 2023年11月
-
名古屋健康カレッジ 学長講話
「自分の経験と家族から学んだ健康長寿の秘訣」
-
- 2023年11月
-
学校法人佑愛学園 職員研修会
「コーチングについて」
-
- 2023年10月
-
中部経済同友会特別授業 昭和高校
「私がリーダーとして心がけてきたこと」
-
- 2023年10月
-
日本ウェルネス学会
「自分の経験と家族から学んだ“人生のやりがいとウエルネスな生き方”」
-
- 2023年6月
-
東海学園高等学校 特別授業
「人生のやりがいを求めて」
SPECIAL INTERVIEWとうがくが変わる!スペシャル対談
石川清副学長×上田紀行特命副学長
きみが輝き、世界を輝かす
新しい東海学園大学へようこそ!
石川清学長私は上田先生が来られることになってから「明るくなった」と、周囲の先生に言われています。先生は東海学園大学のどこにひかれたのでしょうか?
上田紀行特命副学長東海学園大学に大きな可能性を感じたんですね。創立20周年記念の「共生シンポジウム」にお呼びいただいてのご縁ですが、その大学にあの世界の賢人会議の「ローマクラブ」の日本支部がやってくる。これはすごいことになりそうだ!って。それで大学にうかがってみたら、学生さん達がとても真面目に授業を受けていたんですね。そして先生方が実に献身的に指導をされている。素敵な大学だなあと思いました。こんな素晴らしい大学が全国的にもあんまり知られていないのはもったいない。
そして石川清学長の著書『人生のやりがいを求めて』を読ませていただいて感動し、「この人が学長なら、ぜったい何か新しいことができそうだ!」と感じ、決めました。
-
石川清学長ありがたいお話です。東工大でもリベラルアーツ研究教育院院長として教育改革を達成されてこられ、学生による授業評価が1200人の教員中第1位となった上田先生ですが、東海学園大学の教育改革への思いを教えてください。
-
上田特命副学長高校までの勉強の多くは「机の上でのお勉強」ですよね。でも大学からはもっともっと大きな世界に触れながら、自分を広げ、深めていく「探究」なんです。学問は点数を取るためのものじゃない。自分を見つめ、自分が何にワクワクするのか、世界のどこでいちばん活きるのか、誰を幸せにできるのか・・・、そういった「人生」を見つめながらの学びなんです。ぼくは「生きる意味」といい、石川先生は「人生のやりがい」という、それを見つけ、創造するむちゃくちゃ面白い場が大学なんです。
東海学園大学は変わりますよ。「ともいき」の思想を掲げた創立者、椎尾弁匡先生はものすごいパッションの持ち主でした。われわれもそのパッションを持って、学生さんファーストでどんどん改革を進めていきたいですね。この大学に来て、自己信頼感を高めてほしい、自ら輝いてほしい、そして自分の未来も世界の未来も切り開く人になってほしいと思います。 -
石川清学長上田先生とともに、全学一丸となり、スピード感を持って改革を進めたいと思います。ありがとうございました。
Copyright © Tokaigakuen University. All rights reserved.