学部からの最新情報
スポーツ健康科学部
2026.01.28
【研究情報】最適負荷での8秒間スプリントトレーニングが最大無酸素パワーを向上 ― 少量トレーニングでも同等の効果を確認 ―
東海学園大学 スポーツ健康科学部の尾崎隼朗准教授の研究成果が、日本体力医学会の英文誌 The Jounal of Physical Fitness and Sports Medicine (JPFSM) に掲載されました。この研究では、8秒間の最大努力ペダリングを行うことによって、4週間でも最大無酸素パワーが向上することを明らかにしました。
[原著論文/Regular Article]
Ozaki H. & Katamoto S. Effects of different short sprint training volumes using optimal load on maximal anaerobic power.
The Journal of Physical Fitness and Sports Medicine, 2025, 15: 1-8.
https://doi.org/10.7600/jpfsm.2024.017
[研究概要]
自転車エルゴメータを用いた短時間・最大努力のスプリントトレーニングは、競技スポーツにおけるパワー向上を目的として広く用いられています。しかし、最大無酸素パワー(Maximal Anaerobic Power: MAnP)を最大化するための最適な負荷(Lopt)を用いた短時間スプリントトレーニングの効果や、トレーニング量の違いがその効果に及ぼす影響については十分に検討されていませんでした。
本研究では、身体活動量の高い男子大学生を対象に、最適負荷(Lopt)での8秒間最大努力ペダリングを4週間実施し、単回セットの低容量トレーニング群と複数回セットの高容量トレーニング群の効果を比較しました。その結果、いずれの条件においても最大無酸素パワーは有意に向上し、トレーニング量の違いによる効果の差は認められなかったことが明らかとなりました。
[研究のポイント]
(1) 最適負荷(Lopt)を用いた8秒間の最大努力スプリントを4週間実施
(2) 1セットのみの低容量トレーニングでも最大無酸素パワーが向上
(3) パワー向上は、前半2週間:回転数(速度要因)の改善、後半2週間:負荷(力要因)の改善という時間的変化を示した
(4) 30秒間のウィンゲートテストでは、トレーニング効果が過小評価される可能性が示唆された
[用語解説]
最大無酸素パワー(MAnP): 短時間に発揮できる最大の機械的パワー。主に無酸素性エネルギー供給能力を反映する。
最適負荷(Lopt):力–速度関係から算出される、最大パワーを発揮できる負荷。
最適回転数(Copt): 最適負荷条件下で最大パワーを生み出す回転数。
ウィンゲートテスト :一定負荷下で30秒間の全力ペダリングを行う無酸素性能力評価テスト。
[研究助成]
本研究は東海学園大学の研究助成を受けて実施しました。
[研究者情報]
尾﨑 隼朗(おざき はやお)
東海学園大学 スポーツ健康科学部
ホームページ
形本 静夫(かたもと しずお)
順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科
本研究は、両研究者の共同研究として実施されました。
