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経営学部
2016.07.07

学生企業訪問記3(工場見学と経営者講演会)一期一会 抹茶の製造販売会社「株式会社葵製茶」


今回は,6月9日(木)に当ゼミでは初めてとなる工場見学と経営者講演会をセットにした企業訪問を実施しました.
訪問先は,西尾市で抹茶を製造販売する株式会社葵製茶様です.工場内にお茶の良い香りが漂う中で抹茶の原料となる荒茶(あらちゃ)のテイスティング検査体験や,石臼での粉砕工程を見学しました.テイスティング検査では,高級茶や有機栽培茶など複数のお茶を試飲させて頂き,お茶の栽培方法が品質や価格へ顕著に現れることを実感しました.ここでは,学生がお茶の色と味の見極めに挑戦し,高価格のお茶と低価格のお茶を見事に当てることができました.また,粉砕工程では500台の石臼が同じ速度で一斉に回転する光景を見て驚嘆するばかりでした.この石臼の製造やメンテナンスは,一つずつ丁寧に仕上げる熟練技術が必要であり,抹茶の粒度を左右する重要な作業ですが,作業の担い手が少なく,人材の確保,育成が課題であることが分かりました.将来,学生の中からこの仕事を担う人材が現れることを個人的に期待します.このように,工場見学からは,高品質で安全・安心なお茶を製造販売するために,原材料の生産,仕入れ,製品の製造,販売に至るすべてにおいて,それぞれが責任を持って取り組むことの重要性を学びました.

本田社長の講演

テイスティングに挑戦する学生

工場見学後は,代表取締役社長 本田忠照様より「抹茶業界の現状と今後の方向性,そして弊社のかじ取り」と題してご講演を頂きました.本田社長から,会社の創業・設立,ISO9001やFSSC22000への取り組み,経営計画立案と発表会の開催,さらには北米進出に至るこれまでの経緯についてお話頂きました.特に,欧米の抹茶ブームを受けて,需要が高まる北米での抹茶ビジネスの立ち上げ,それを成功に導くまでの苦労話を聞くことができ,学生は大変勉強になったと感じます.最後は,本田社長から学生へ6つのメッセージが送られました.①早い段階で社会の常識センス(common sense)を磨く.②経営の数字を知る(学ぶ). ③経験を積み(自分への投資),裏打ちされた自信を得る.④人生の師を見つける.⑤読書をする.⑥人生設計をする.事業は10年単位,時間勝負なので情報のアンテナを張ること.
最後に,読書の勧めとして,書籍を2冊頂きました.ゼミ生で回し読みしたいと思います.
今回,受け入れて頂きました株式会社葵製茶様には,心より感謝申し上げます.