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コンステレーション

2019年02月12日心理学部

星がきれいな季節ですね。北の空には北斗七星が、南の空にはオリオン座が輝いています。星座は英語でコンステレーション(constellation)と言いますが、これは心理学用語でもあります。
オリオン座を形成している星たちの地球からの距離は、ひとつひとつ違っています。たとえば、左上の赤く光るベテルギウスは地球から約600光年、右下の白く光るリゲルは地球から約800光年の距離にあると考えられています。遠く離れたところにある星が、私たちの住む地球から見ると、同一平面上にあって、オリオン座を作っているようにみえるのです。
そのような星座の特徴から、全体を俯瞰してみると、人を取り巻く全く関係のないように思えるいくつかの事象に意味が見えてくることを、分析心理学(ユング心理学)ではコンステレーションといいます。
私たちは、さまざまな人間関係のなかで生きています。よくも悪くも他人から影響を受け、他人に影響を与えています。人間関係は人にとって大切であり、同時に苦しみの種でもあり、そのような人間関係で悩んでいる人はどれほど多くいることでしょう。誠意を尽くしても、それが相手に伝わらず関係がこじれていくこともあるし、考え方や価値観が全く合わない人と関係を断つことが難しいこともあります。
困った事態に直面したときに、コンステレーションという考え方は役に立ちます。自分を含めたさまざまな人との関係について、全体をとらえてみると、今まで見えなかったものが見えてきます。人は、親、きょうだい、友人、恋人、上司、部下などとともに、ひとつの星座を形成しているといえるかもしれません。自分を星座のなかのひとつの星として感じることも、時には必要ではないかと私は考えます。
三宅理子(臨床心理学)