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ギャンブル障害の診断

2020年01月09日心理学部

「ギャンブル依存症」という言葉を聞いたことはありますか?ギャンブル依存症は、正式には「ギャンブル障害」という精神障害で、「本人、家族、および(または)職務の遂行を破壊する、持続的で反復的な不適応賭博行動」と定義されています。
 
もしかしたら、あなたの周囲にもギャンブル障害の可能性がある人がいるかもしれません。どのようにしてギャンブル障害かどうかを診断するのでしょうか?ここでは、ギャンブル障害の診断に使用可能な心理尺度を紹介したいと思います。
 
下記の5項目は、木戸ら(2019)が開発した「修正日本語版South Oaks Gambling Screen(SOGS)短縮版」です。これらは、Nelson & Oehlert(2008)による短縮版SOGS(SSOGS)の開発研究を参照し、邦訳された心理尺度です。
 
①本当は負けたのに勝ったと吹聴したことがありましたか?
②自分自身のギャンブルに関して問題を感じたことがありますか?
③最初に考えていた以上にギャンブルにのめり込んだことはありますか?
④自分のギャンブルのやり方やギャンブルによって生じたことについて罪悪感を感じたことはありますか?
⑤今までにギャンブルをするためや、ギャンブルの借金のために人からお金を借りたことのある人にお聞きします。誰から借りましたか?
 
これらのうち①~④は、「1.結構ある(4点)」「2.そこそこある(3点)」「3.少しはある(2点)」「4.ほとんどない(1点)」「5.全くない(0点)」の5段階で回答し、それぞれかっこの中の点数が加算されます。⑤は、「家計の金」「親戚や義理の家族から」「闇金融から」の3個の選択肢から当てはまるものを選び、1つ選択するごとに1点が加点されます。そして、①~⑤の合計点を求め、「7点以上」であれば、ギャンブル障害の可能性があると判断されます。もちろん、7点以上であれば確実にギャンブル障害であるという訳ではありませんが、目安にはなると思われます。
 
もし、あなたの周囲でギャンブルに困っている人がいたら、一度回答してみてもらってはいかがでしょうか?
 
参考文献

帚木蓮生 (2004). ギャンブル依存と戦う 新潮選書 新潮社
木戸盛年・高橋伸彰・野田龍也・嶋崎恒雄 (2019). 修正日本語版South Oaks Gambling Screen (SOGS-J) のカットオフ点の検討および短縮版SOGS-Jの作成 関西学院大学心理科学研究, 45, 73-81.
Nelson, K.G., & Oehlert, M.E. (2008). Evaluation of a Shortened South Oaks Gambling Screen in veterans with addictions. Psychology of Addictive Behaviors, 22, 309-312.
 
高田 琢弘 (社会心理学・感情心理学)