令和2年度 子ども栄養コース講座が開催されました。
天白保健センター管理栄養士の玉川泰子先生による「野菜の栄養と非常食」です。
「食育講座 野菜好きなこどもにするために」と題して、健康栄養プラザ子ども栄養コース講座が開催されました。子どもたちの食の問題点として、野菜を食べない、苦手で困っている、偏食による栄養不足が心配!という悩みをよく聞きます。これらの問題を解決するために、野菜の栄養、無理なく食べられる料理法、家庭での遊びやお手伝いを通した食育について、講話していただきました。
今回は、天白保健センターと健康栄養プラザのコラボ企画です。参加者は、小さなお子様を持つお母さんとその子ども、総勢12名でした。新型コロナ感染予防のため、大きな教室を使用して、密にならないように工夫しました。今回は講話を2題。1つ目は、天白保健センター管理栄養士の玉川泰子先生による「野菜の栄養と非常食」、2つ目は、当大学健康栄養学部教授の中出美代先生による「野菜好きな子どもに。家庭でできる食育!」についての話、続いて、健康栄養学部3年生有志(3名)による「野菜を食べよう」の話をして頂きました。
玉川先生からは、野菜をどうして食べたほうが良いのかという話と、災害時には野菜を摂取することが難しくなるので、どういう工夫をすれば、摂取できるのかのお話をして頂きました。災害時では、通常の食事を摂取することが難しくなるので、栄養バランスが崩れやすくなります。特にビタミンやミネラルは工夫しないと難しいので、そのために市販の非常食の紹介もして頂きました。
中出先生の講話では、子どもたちの偏食の上位が野菜類であること、愛知県は野菜の摂取量が大変低いことを解決するため、県内の幼稚園に通う幼児とその保護者へのアンケート調査を行った結果をお話して頂きました。不足していると思う保護者より、十分に野菜を食べていると思う保護者の方が、野菜に関する知識を持っている割合が多いことや、子どもの野菜摂取状況で、苦手な野菜がある子どもが8割、自分から食べる子どもは半数しかいないことから、野菜に興味を持たせられるような食育教材の開発の必要性を感じ、すごろくの試作を行ったとのお話がありました。
続いて、学生からは、「野菜を食べることは良いこと」、「苦手な野菜をおいしく食べる工夫」についての話の後、「おいしく食べられる野菜を使ったレシピ」の紹介もありました。「野菜を食べることは良いこと」では野菜の様々な効用について、「苦手な野菜をおいしく食べる工夫」では「細かく刻む」、「見た目にこだわる」、「インパクトのある味付けをする」など7項目の説明がありました。料理の紹介では、「餃子の皮で作るパリパリピザ」など3種類の料理があり、どれも簡単に作れることができて、野菜がしっかりとれる料理でした。最後に、「食育すごろく」の詳細な紹介がありました。これは学生が主体として関わっており、愛知県で取れる野菜を遊びながら、学べるように工夫したすごろくで、参加者の皆さんにはお土産としてお渡ししました。
教室終了後のアンケートでは、「子どもが楽しんで食事をして、子どもにも知識が自然に身についていけるような工夫をしていきたいと感じた」、「ちょうど子どものイヤイヤ期で食べムラがあるので、レシピが参考になった」、「少しは非常食の傭えはあるが、子どもに合わせて見直そうと思った」などのご意見がありました。今回担当した学生たちは、新型コロナの影響で、発表する機会が減り、久しぶりの発表であったのでとても緊張していましたが、参加者の方々から、「レシピが参考になり、自宅に帰っても是非作ってみたい」との意見を頂いて、大変喜んでいました。
今後も食育を通して、地域貢献をする場を学部学生にも提供していきたいと思います。
当大学健康栄養学部教授の中出美代先生による「野菜好きな子どもに。家庭でできる食育!」
健康栄養学部3年生による「野菜を食べよう」のお話です。しっかり発表が出来ました。わかりやすいと好評でした。
中出先生による参加者への質疑応答。お母さんも色々悩みがあることがわかりました。