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2024.10.17

【中日ドラゴンズ 田島投手 引退試合・セレモニー】2012年 経営学部卒業生


■ 中日スポーツ紙 2024.10.6 【掲載許諾番号】20241007-31424

本学の卒業生である中日ドラゴンズ 田島投手の"引退試合"が10/5(土)に行われました。
9/22(日)に引退会見が行われ、付き合いの深い選手らに花束を贈られたシーンをご覧になられた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
プロ野球選手とは言え、必ずしも引退試合やセレモニーが行われるわけではなく、ほんの一部の選手だけが与えられる特別なもの。この日で田島投手の見納めということで、ドームには[満員御礼]の文字が掲示されました。
 
田島投手は、ルーキーでシーズン56試合登板、防御率1.15、オールスターゲームに初選出。入団して6年連続で40試合登板、2016年には、開幕31試合連続登板無失点の当時のプロ野球新記録を達成し、2度目のオールスターゲームに出場しました。タジ魔神との愛称でも野球ファンに慕われました。
 
そして、ついにこの時が来ました…
7回の表1アウト、立浪監督がベンチを出ると、ファンは今から何が起こるのかを瞬時に察知し、この日観客に配られた田島投手の応援ボードがドーム全体に掲げられました。予想通り登場曲の♪ケツメイシ「友よ~この先もずっと」が流れ、選手交代のアナウンス「ピッチャー田島 背番号12」のコールと同時に球場内は「田島コール」の大歓声で包まれ、田島投手は涙でマウンドに向かいます。
現役選手として最終最後のマウンド、そこには“THANKS”の文字。投球練習を終え、ひと呼吸つく。
すると対戦相手のDeNAが、まさかの選手交代を告げます「バッター京田」(元チームメイト)、この粋な計らいに場内はさらに熱くなります。バッターボックスの京田選手も涙を浮かべており、両者が涙で対戦することはとても珍しい光景です。
3球目、伝家の宝刀スピリットで三振に打ち取り、大歓声の中、やり切った表情でDeNAベンチに頭を下げ、慣れ親しんだマウンドを後にしました…。
 
試合終了後には、引退セレモニーが行われました。観客もほとんど帰ることなく、その時を待ちました。
何度も繰り返されたのは「感謝」の言葉、まさに田島投手らしい、男気あってユーモアのある心温まる挨拶でした。挨拶後は、マウンドにチームメイトが集まり5回宙に舞い、最後は場内を一周して、ファンとの別れを告げました。
  
また、この試合をスタンドから万感胸に迫る思いで見つめていた人がいました。大学時代の恩師 硬式野球部 鈴木保監督である。この日は、大学野球の秋季リーグ中にもかかわらず、一生に一度の試合ということでスタンドに駆けつけました。「泣かない」と確信していた鈴木監督でしたが、成長した教え子の雄姿を見ると自然と涙が溢れました。
試合前から「田島は幸せだ、本当に幸せだ」と何度も何度もその言葉を繰り返しましたが、その鈴木監督も幸せだったのではないでしょうか。

涙で入団し、涙で幕を閉じる。
現役生活13年間 本当にお疲れ様でした。
 
田島慎二 背番号12
2024年10月5日 現役引退
※リリーフ:球団歴代2位(1位は岩瀬仁紀投手)
※登板数:球団歴代10位